Iwasaki Nursery school


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「あそびがシームレスに続く園舎」


新しい地域コミュニティづくりを目指し園舎全体を遊び空間とすることで、表情やジェスチャー、身振り手振りによるコミュニケーションで人の活動をどう喚起するか、園舎の内外でどのような関係性が生まれるかをテーマに設計を行ないました。中庭と屋上園庭、保育エリアは手を繋ぐようにそれぞれ吊り橋のスロープでつなっがています。また泥んこ遊びができる中庭は雨の日でも遊べるように室内のホールと連続させ、1年中活発な自由保育ができるようにしました。中庭から上を見ると屋上デッキや保育エリア、吊り橋で遊ぶ子どもたちが見え、上下で様々なやり取りが生まれています。各エリアを繋ぐスロープは地域住民とのコミュニケーションの場となり、またあそびが連続し様々なところでコミュニケーションを生み出す場となりました。


 


Daisuke Aoyagi
Architect

一級建築士、インテリアコーディネーター。秋田県生まれ。日本大学理工学部海洋建築工学科卒業後、設計事務所勤務を経て2018年ジャクエツ入社。関東エリアを中心に園舎の設計を担当。双葉保育園でIDA International Design Awards 2021、ArchitectureMasterPrize 2021、日本空間デザイン賞2021で入選。いわさき保育園でIDAInternational Design Awards 2023/Educational Architecture Design部門GOLD受賞。Architecture MasterPrize 2023/Educational Buildings部門と日本空間デザイン賞2023で入選。

Images

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Location

Production story

BACKGROUND

いわさき保育園は共働きで子育てがしやすいまちとして人気のエリアにあります。その人気を表すように家々が建て込む住宅街に位置するいわさき保育園の子どもたちは日常的にはだしで過ごすのが園の方針で、自発性をうながす自由保育を取り入れています。長年に渡り子どもたちの健やかな成長を見守り続け、卒園した OB・OG が大人になって自分の子どもをあずけたいと希望する方が多いという、地域に深く浸透した、まちの人々から親しまれている保育園です。新園舎の提案に際しては、保育方針を存分に発揮できる園舎であること、40年を越える地域とのつながりを大切にした、地域に開かれたものであることが求められました。そこで、家から園へ、室内から屋外へ、園からまちへ、そして未来へと「つづく、あそびば」をキーワードに、開放的でフレキシブルな園舎を構想。園庭を広く取れない限られた面積の中で、子どもたちがはだしで走り回れる外部空間として屋上デッキや外廊下、 スロープを設け、あそびが続いていく園舎を目指しました。

 

INSIGHT

まちに馴染みながらも新たな風景となる新園舎が誕生しました。保育園だけで「閉じる」のではなく、まちの保育園として様々な方向に「開いていく」。子どもたちだけでなく働く人たちの多様性が求められるこれからの地域コミュニティを地域に発信する新しい居場所となりました。

 

 

 

DATA

社会福祉法人和会 いわさき保育園

所在地:千葉県松戸市

竣工年:2023年

構造:鉄骨造2階建て

敷地面積:838.88㎡

延床面積:715.83㎡

建築設計:株式会社ジャクエツ

施工:上村建設工業株式会社

2023 IDA International Design Awards 2023/Educational Architecture Design部門 GOLD受賞

2023 rchitecture MasterPrize 2023/Educational Buildings部門 入選

2023 日本空間デザイン賞2023 入選