世界中の玩具が大集結!「シュピールヴァーレンメッセ」視察レポート

March 19th, 2020
PLAY DESIGN LAB
プレイデザインラボ 事務局
今年で71回目となる国際玩具見本市「シュピールヴァーレンメッセ」が、2020年1月29日から2月2日にドイツのニュルンベルク・エキシビション・センターで開催され、私たちも視察に訪れた。世界を牽引する「シュピールヴァーレンメッセ」は、急速に変化する玩具業界の動向を見ることができる場となっており、世界各国の多種多様な製品を一度に目にすることができる。

 

会場前 ぜひ使ってください

会場入口の様子。マスコットキャラクターの着ぐるみが出迎えてくれた。


 

シュピールヴァーレンメッセとは


「シュピールヴァーレンメッセ」は、世界の玩具業界を牽引する専門見本市だ。最新の製品イノベーション、クリエーティブなビジネスのアイディア、専門家による実践に役立つアドバイスなど、すべてを一つの場所で入手できるイベントとなっている。毎年規模を拡大しているこの見本市は、今年も全展示会場面積が約17万m²となり、展示面積の記録を更新した。この広大な会場には、世界70カ国から2,843社もの市場を牽引するキープレイヤーやスタートアップ企業が集い、出展企業のじつに77%がドイツ国外からの参加となっている。

 

会場内 (6)

会場内の様子。新たに431社が出展をした。


 

 

展示製品の多様性は世界でもここだけ


来場した多くの企業は、ビジネスの成功につながり、ライバル社との差別化をはかれるような、数多くの可能性に触れる機会を求めている。
展示製品は12の製品グループに分かれ18のホールに展示され、各ホールで最新のトレンドに合わせた新製品など、オリジナリティ溢れる製品の数々を見ることができる。100万点以上の製品が展示される「シュピールヴァーレンメッセ」は、世界中の業界情勢を反映する場所であり、それがたった一ヶ所にまとまっている場所として特別な存在となっている。

 

会場内 (7)

会場内の様子。世界136の国からおよそ62,000人もの人々が訪れた。


 

 

今年のトレンド


「シュピールヴァーレンメッセ」に出展された新製品がおよそ12万点ある。世界中のエキスパートからなるトレンド委員会が選定した3つのトレンドに沿って、今年のトレンドが紹介された。

1つ目は『Toys for Future(トイズ・フォー・フューチャー)』。環境への意識を高め、エコロジカルな素材でサスティナブルな玩具を紹介。
2つ目の『Digital goes Physical(デジタル・ゴー・フィジカル)』は、バーチャル世界と現実世界をつなぐ玩具が紹介されていた。
3つ目の『Be You!』の玩具は、障害や病気を持つ人々の個々の能力を支援し、同時に多様性を認め、お互いに寛容である大切さを伝える。

その他、トイ・アワード(ToyAward)でノミネート・受賞された製品も発表された。トイ・アワードには、対象年齢別にBaby & Infant (0-3歳)、PreSchool (3-6歳)、SchoolKids (6-10歳)、Teenager & Adults (10歳以上)の4つのカテゴリーと、昨年から新しく加わった設立5年以内の企業が対象のStartupという合計5つのカテゴリーがあり、各カテゴリーで3点がノミネートされ、その内1点がカテゴリー受賞することになっている。

今年は422社から772製品の応募があったそうだ。

 

 

サスティナブルを意識


会場内は、今年の1つ目のトレンドとして挙げられた『Toys for Future(トイズ・フォー・フューチャー)』にあたる自然素材の製品が多く目についた。例えばブロックや車の玩具は、木製品以外にもサトウキビ原料のリサイクル可能なバイオプラスチックが使用されており、また、最終的には土に還る再生木材も有効に活用していた。ただ環境を配慮した製品というだけではなく、その製品を通して「地球環境を学ぶ」という、子どもたちへのメッセージも感じることができた。また、ぬいぐるみなどの布製品は、オーガニックコットンを材料としているものが注目を集めていた。なかには子どもの具合が悪いときに、ホッと安心できる工夫がなされている商品もあり、使用する子どもたちへのメーカーの愛情が伝わってきた。

 

バイオプラスチック

バイオプラスチックで作られた環境にやさしいブロック


 

ぬいぐるみ

オーガニックコットンを材料としている布製品


 

その他、ボードゲームやカードゲームのエリアがとても賑わいを見せていた。これらは、1人遊びではなく、誰かと対戦したり、チームとして協力して遊ぶというもの。そしてよく考えて遊ぶことができる。ルールを理解してコミュニケーションを学べるこの遊びが、とても魅力的に映った。

 

game (2)

ボードゲーム。2人~4人で遊べるよう工夫されている。



 


今回の視察で、遊びの可能性を改めて考えさせられた。国や地域が違っても、こんなにも多くの人が素材や形状、色など「あそび」について真剣に考えていると思うと、それだけでワクワクする。世界や業界のトレンドを知ることができ、また「あそびのヒント」を沢山見つけることができた視察だった。